コインベース、「破産リスク未公表」疑惑で株主訴訟に見舞われる

コインベース（Coinbase）と複数の経営陣が、投資家を誤解させ、証券法に違反したとして株主訴訟に直面している。

Coinbaseの株主であるWenduo Guoは、コインベースと主要経営陣を証券法違反の疑いで訴えた。訴訟は2月18日にニュージャージー州連邦裁判所に提出され、原告のGuo氏は、コインベースとその経営陣が顧客の資産が会社の破産財産と見なされる可能性があり、個人投資家が無担保債権者に転落するリスクがあることを適切に通知しなかったと主張している。

訴状では、コインベースが2021年4月に上場するまでに少なくとも75の暗号資産取引所が破産し、その結果、顧客がデジタル資産を回収できなかった事例があったことを指摘し、「経営陣が何度も反対の発言をしたにもかかわらず、コインベースも破産時にデジタル資産を失うリスクは他の取引所と変わらない」と述べた。

また、コインベースが暗号資産価格の下落に伴う損失を補填するために自社資金を活用した独自の取引をしたという事実も開示しなかったと主張した。このような取引は会社の資金を利用して資産を取引する危険な方法だと指摘した。

この訴訟は陪審員裁判を要求しており、損害賠償とともに、今後同様の違法行為を防止するためのコーポレートガバナンス改革を要求している。

今回の訴訟には、共同創業者のフレッド・アーサム（Fred Ehrsam）、最高財務責任者（CFO）のアレシア・ハース（Alesia Haas）、最高執行責任者（COO）のエミリー・チョイ（Emilie Choi）、最高法務責任者（CLO）のポール・グルーワル（Paul Grewal）、 最高会計責任者（CAO）のジェニファー・ジョーンズ（Jennifer Jones）のほか、取締役会のメンバーであるフレッド・ウィルソン（Fred Wilson）、マーク・アンドリセン（Mark Andreessen）、ケリー・クレイマー（Kelly Kramer）、ゴクル・ラジャラム（Gokul Rajaram）、トビアス・リュトケ（Tobias Lütke）、そして元理事会のメンバーであるキャサリン・ハウン（Kathryn Haun）も含まれている。

一方、コインベースはニューヨークで別の集団訴訟にも直面している。この訴訟は、コインベースがブローカー・ディーラーとして登録されていない状態で証券を販売した疑惑を提起している。